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2024.07.09コラム

時間有休の導入とメリット 勤労の獅子での運用イメージもご紹介

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現代の働き方改革の一環として注目されている「時間有休」。労働者が自分の働く時間を柔軟に調整できるこの制度は、ワークライフバランスの向上と労働者の満足度向上に寄与することが期待されています。本コラムでは、時間有休の基本的な概念から、その導入のメリットや勤労の獅子での運用方法を詳しく解説します。

目次

1.時間単位有休とは?導入率と法令上の概要
2.時間有休導入のメリット
3.時間有休のQ&A
4.「勤労の獅子」での時間有休の利用イメージ
5.まとめ

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1.時間単位有休とは?導入率と法令上の概要

時間有休とは、有給休暇の5日以内を限度として時間単位で取得できる制度です。日本では有休の取得率が低いという背景もあり、2010年の法改正によって時間有休の制度が導入されました。
(日本の有給取得率:【完全版】年5日有休取得義務 正しい管理ルールを解説

厚生労働省の「2021年労働政策研究・研修機構」によると、企業の時間有休の導入率は22.0%です。今後も導入を予定していない企業は66.8%であり、導入をしていない理由として、「勤怠管理が煩雑になる」「給与計算が煩雑になる」など、管理の煩雑さの問題が導入を妨げる理由として上げられています。

時間有休の概要

時間有休の法令上の概要は以下の通りです。
時間有休概要.png

時間有休を取得した時間数の賃金の計算方法はいくつかあります。
①~③のいずれで計算するかは、就業規則で定める必要があります。
①平均賃金、②所定労働時間を労働した場合に支払われる通常の賃金、③標準報酬日額(労使協定の締結が必要)をその日の所定労働時間数で割った額

また、時間有休の1日分の時間数は1日の所定労働時間を基にして決定します。1時間に満たない時間がある場合は、1時間に切り上げます。

翌年へ残時間を繰り越した場合

翌年に時間有休の残数を繰り越す場合でも、時間有休が取得できる最大5日分の時間数を超えることができず、5日分を上限に繰り越すことになります。
繰り越し.png

年5日の時間有休を使い切り、最後に1日未満の時間有休が余った場合は、①翌年に繰り越す、②端数を日単位に繰り上げ1日として与えるなどの対応が考えられます。

2.時間有休導入のメリット

企業側のメリット

時間有休を導入することで、有休消化率のアップが期待できます。ワークライフバランスを重視する労働者が増える中で、時間有休の導入は働きやすい会社というイメージを世間へ与えることができます。
また、福利厚生の充実により、離職率が低下し定着率アップにつながります。そのため人材確保において大きなメリットがあります。

従業員側のメリット

ちょっとした外出の際など、必要な時間だけ有休を取得することができます。そのため有休取得の利便性が高まります。
さらに、繁忙期や人手不足など1日、半日の有給休暇が難しい場合でも、時間有休であれば比較的取得しやすく、子育て・介護を行う従業員にとって家庭の事情に合わせた対応がしやすくなります。

3.時間有休のQ&A

Q1.1年の途中で所定労働時間が変わった場合の対応は?

A1.時間有休で取得できる残日数を変更後の所定労働時間で計算します

時間有休として取得できる日数分については、変更後の所定労働時間で計算します。時間単位で残っている部分については、所定労働時間の変動に比例して残時間数が変更されます。
例えば、所定労働時間が8時間から4時間へ変更され、有休が3日3時間残っている場合、3日と3/8日が残っていることとなります。
所定労働時間変更後.png

Q2.時間有休を1時間未満で取得することはできますか?

A2.できません

1時間単位のみでの取得となります。

Q3.前年から時間有休の繰り越しがある場合、5日上限にプラスしても問題ないですか?

A3.5日の上限を超えることはできません。前年繰り越しを含めて上限5日です。

前年から時間有休の繰り越しがある場合、繰り越し分を今年度の時間有休上限の5日にプラスしても良いかという問題ですが、前年度・今年度の残時間数を合計して5日を超えることができません

例えば、前年度からの繰り越し有休が5日と3時間であり、今年度に新たに20日の有休が付与された場合、25日と3時間が今年度の有休残数となります。ここで繰り越された3時間分は、時間単位年休の40時間に加算されて43時間となるわけではなく、あくまで、時間単位年休を取得できるのは、40時間となります。

4.「勤労の獅子」での時間有休の利用イメージ

【申請・管理画面】
勤労の獅子では時間有休の管理を行うことができます。
時間有休の取得は、事由と時間有休開始・終了時刻を記録することで取得時間数、残時間数を管理できます。
1日最大3回までの取得を記録することができます。
時間有休入力.png

取得や残数は年度単位で管理されるため、新しい年度に切り替わる際に残時間数はリセットされます。
時間有休残.png

【設定画面】
付与された有休のうち何日分を時間有休として利用できるか設定が可能です。
さらに1時間未満の時間有休残を切り上げる単位の設定もできます。
時間有休設定.png

従業員個人毎に時間有休の1日分の時間数を設定することができます。
標準勤務時間.png

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5.まとめ

時間有休の導入は、労働者の柔軟性を高め、ワークライフバランスの向上に寄与する重要な施策です。これにより、従業員は自分の時間をより効果的に管理し、仕事と個人の生活のバランスを取りやすくなります。また、企業にとっても、従業員の満足度やモチベーションの向上、ひいては生産性の向上が期待できます。

さらに、時間有休の導入は、現代の多様化する働き方や価値観に対応するための一歩であり、長期的には企業の競争力を強化する要因となるでしょう。企業は、適切な運用を通じて、時間有休の導入を積極的に検討していきましょう。

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